MASUMI ISHIDA

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2020.4.3

≠Distancing

この春お別れができなかった人たちへ向けて、写真を撮ります。

感染拡大が懸念される状況のうちは申し込みを受け付けませんが、状況が落ち着いたら改めて発表します。

テキストはTISSUE PAPERS 安東嵩史さん、デザインは米山菜津子さん。



【≠Distancing】


[撮影概要]


・撮影日時

2020年4月以降のどこかで、断続的に数日間の予定。

コロナウイルスに関する状況がある程度改善したと判断し次第、お申し込み方法とともに発表します。


・参加条件

「きちんと別れができなかった」人たち

1日5組程度限定、申込制・先着順

(一組二人以上、上限はありません)


・撮影方法・参加費

上記の日時に指定場所で待ち合わせ、or ご指定の場所に向かいます。


<待ち合わせの場合>

お一人1500円


<こちらから向かう場合>

場所はその時の状況によって検討しますが、基本は都内。

お一人2000円


いずれも撮影した写真を1人1枚ずつプリントし、後日郵送します。

※撮影した写真は展示(初夏以降を予定)にも使用しますので、予めご了承ください。



(主催:TISSUE PAPERS)



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Masumi Ishida photo session


“≠Distancing”



卒業式ができなかった、送別会ができなかった、あるいはクラス替えを前に告白もできなかった。


「きちんと別れができなかった」ことが同時に、いくつかの世代を中心に日本全国の数え切れない人たちの共通記憶になるという事態を、誰が想像し得たでしょうか。



大きな、未知の、見えない力によって、誰もが身を縮める春。



しかし、そこで交わされるはずだった別れや約束の一つひとつはすべてが個人的なものであり、誰もがそれぞれ過ごしてきた時間の蓄積の上にあるものです。

大変な状況下だからといって、ましてや誰かの「要請」があったからといって綺麗に割り切り、その気持ちを心の中から締め出して次に進めるようなものではありません。


写真家・石田真澄は、自らの高校生活を終わりの瞬間まで記録し続けたデビュー写真集「light years -光年-」以来、常に「一瞬のみ輝き、やがて消えるもの」をそのフィルムに焼きつけ続けてきました。消えてしまうから、撮る。

シンプルであり、そして極めて個人的な動機だけを大事にし続けてきた作家でもあります。


そんな石田真澄と一緒に、私たちは皆さんの「別れ」を写真に収めたいと思います。


一緒に卒業するはずだったご友人や、集合もできないまま散り散りになってしまったグループなど、「きちんと別れができなかった」人たちと待ち合わせたり巡り歩いたりしながら写真を撮り、それを超個人的な卒業写真のようなものとしてお渡しします。また、そこで撮影した個人的な感情のかけらをなるべく個人的なまま編み集め、少し事態が落ち着いた頃には展示も行いたいと考えています。



もちろん、これから状況がどのように転ぶかはまだ誰にも予測ができません。

何よりも感染拡大を防止するため情報を随時確認しつつ実施時期を見極めたいと思いますが、現時点では「いつ」とは言えませんし、晴れて実施となっても可能なかぎりお互いの身を守るため、おそらくどうしても撮影の機会や条件を少し限定しなければならないと思います。



本当に歯がゆいことばかりですが、それでも今、世の中を覆う不安なムードの中においても皆さん一人ひとりに流れた個人的な春の時間のことを少しでもきちんと心に留めておいていただきたいと思い、まだ諸々が未定の現時点、ざっくりした状態ではありますが実施の意思だけでも発表することにしました。

だから「未来を覚えていてください」。

過去の時間と同様に、未来の予定や約束があることを。



大きな力に自らの感覚の手綱まで渡すのではなく、それぞれに流れる個人的な生の時間をさまざまな形で残し「なかったことにしない」ため、そうやって誰かと共に生きていくために、私たちは表現に関わる仕事をしています。

多くのアーティストや表現者が今できることを考えながら思考と試行を重ねている現在ですが、私たちはこのような形でやるべきことを続けたいと思います。


きちんと覚えておきたい別れ、思い出しておきたい言葉を抱えた方々のご参加をお待ちしています。


TISSUE PAPERS